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白内障

白内障について

誰にでも年齢とともに起こってくる水晶体が混濁する状態を白内障といって、一種の老化現象と考えられます。また水晶体は網膜の神経細胞を守るためのサングラスの役割も果たしています。 原因は様々ですが、加齢によるものが最多で、70歳代の70%が罹患していると考えられます。若年者ではアトピー性皮膚炎や腎臓病、糖尿病などの全身疾患によるものなどがあげられます。

 

白内障の症状

症状としては、かすむ2重に見えるなどの視力低下やかえって明るいところで見えにくくなる昼盲症などがあります。白内障が進む事で、近視の度合いが強くなるので、一時的に近くが見えやすくなったり、もともとのめがねが合わなくなったりします。
診断・検査は、視力検査やコントラストグレアテスター、散瞳検査によって診断します。

白内障の治療

治療には、手術療法と点眼治療があります。
手術は濁った水晶体を細いチューブで細かく砕いて吸い取り、もとの水晶体の代わりに新しい眼内レンズを埋め込みます。そしてこの眼内レンズに様々な機能を持つ製品があり、遠くの視力を改善(単焦点眼内レンズ)するだけでなく、遠くも近くも見えるもの(多焦点眼内レンズ)が使われるようになってきました。手術時間は、目薬の麻酔で10~15分程度の日帰り手術ですが、全身状態が安定していない人では、入院手術の方が安全な事もあります。

白内障の手術療法

簡単に手術の手順の説明します。

1. 白目と黒目の境目(強角膜)の部分に2.5mm程度の切れ込み(切開)を作ります。

2. ボールペン位の大きさの器具を目の中に差し込んで、その器具から水流が流れ出して濁った水晶体を砕きながら洗い出します。

3. 長さ約13mm、巾6mmの大きさの眼内レンズを小さく目の中へ挿入します。

 

眼内レンズは、吸い出した水晶体の代わりとなる人口の水晶体で、1970年代頃からすでに多数人体に移植されていた歴史があり、50年程度の耐久性があると考えています。そのため一度挿入された眼内レンズは、寿命交換などの再移植の必要はありません。

手術後、翌日からよく見えますが 、2〜3日は軽作業程度に仕事を調整さなるようお勧めしています。その他詳細は、担当医にお聞きください。

白内障の点眼治療

点眼治療も広く行われてきましたが、白内障の進行を遅らせる程度だと考えられています。しかし6回以上点眼すると効果があったとする報告もありますので、白内障が指摘されている人では、病気と無関係の目薬を使うのであれば、白内障予防の点眼の方が効果的かと考えられます。

予防としては、抗加齢医療的には紫外線防護やサプリメント摂取などがありますが、治癒は難しいと考えられています。

● 目の病気辞典

目が赤い、かゆい
目がかわく、痛い
涙が出る
かすむ、ぼやける
ゆがんで見える 虫が飛んで見える
疲れるピントが合わない